「アベノマスク」の配布開始から1年経過しました。
アベノマスクは効果なしだったのでしょうか?
「税金の無駄遣い」と揶揄されたアベノマスク配布。
かかった費用は約260億円。
日本郵便のシステムを活用して約1億2000万枚を配り終えたのは、開始から二ヶ月後でした。
1年経過した今、本当に効果なしだったのか、調査をしました。
アベノマスクは本当に効果なし?
アベノマスクは本当に効果なしだったのでしょうか?
複数の観点から、検証してみましょう。
マスク使用率
アベノマスクの使用率の普及は2020年7月のアンケートによると、使用している人と答えた人はわずか3.5%でした。
配布し終えた直後の普及率はかなり低いものでした。
1年経過した今もなお、使われてはいないのでしょうか?
おそらくほとんどの人は使用していないと思われます。
ただし、「耳が紐で痛くならない」「洗って何度も使えるから使っている」「災害用に置いてある」など、使用している人も一定率はいるようです。
(災害用に保管は、まだ未使用ですが)
東京都台東区の「ギャラリー・エフ」は2020年4月、不要分を有効活用しようと「アベノマスクポスト」と書いた回収箱を設置。
一日50枚程度が回収され、山谷地区の労働者を支援する団体に送られました。
その当時は送り先から感謝されたようなので、使用されていた地域はあるようですね。
また、高齢者の方々では使用している人もいました。
昔ながらの布マスクのため、高齢者にとっては馴染み深かったのではないでしょうか。
近親者の方が使うとのことなので、我が家のマスクも差し上げました。
その方は、今も使用しています。
感染予防の効果なし?
アベノマスクは「布マスク」と呼ばれている分類のマスクで、このマスクはウイルスの取り込みを防ぐという効果はない、とされています。
ちなみにどれくらい効果がないのでしょうか?
漏れ率と呼ばれるマスクの外側と内側の粒子の数を計測し、どれくらい内側に入り込んでいるのかの調査結果があります。
この漏れ率は5回計測して5回とも100%の漏れ率だったとのことでした。
それではこのアベノマスクは全くの効果なしマスクだったのでしょうか?
このマスクがなにを狙いとして配布されたのか?という点が重要なポイントです。
アベノマスクが意図した効果は、飛沫防止です。
自分から出る飛沫を他の人に移さないという利用目的であれば、このアベノマスクでも十分に活用可能です。
人からもらわない、ということも重要ですが人にうつさないということもウイルス感染防止では重要です。
飛沫感染を狙ったマスクであれば、この時期なかなかマスクの入手が難しかったため、アベノマスクでも十分な効果を発揮できたと言えます。
マスク転売防止の効果
マスクの性能というよりも、マスクの転売防止効果というのは一定の効果があったはず。
圧倒的なマスク不足により、転売で高額販売されていたマスクがこの時期から購入者が減った、というのは効果があったと思われます。
そして、飛沫対策であれば布マスクで大丈夫、と安倍首相が説明したおかげで、転売者もこれではもう購入してもらえない、と手を引いたことにも効果がありました。
約260億円の効果はアベノマスクにあったのか?
それでは、260億円かけてまで、アベノマスクの配布は実施すべきだったのでしょうか?
今となってみれば、布マスクのでも良いと周知を目的としたり、元から家にあった布マスクを使用するといった方法を知らしめるという点だけなら、ここまでの巨額な費用をかけなくても済んだのでは、とも思います。
いまだに届いていないところもあるようですから・・・。
とはいえ、ワクチン接種の遅れや効果が見えないまん延防止対策などで1年経った今も、まだまだコロナウイルスに苦しめられているのが現状。
そろそろなにかしらの効果をすぐに発揮できるような、そんな政策を打ち出してほしいものですね。
まとめ
アベノマスクは本当に効果なしだったのか?という点について説明しました。
あの頃はなかなか感染防止対策がはっきりしない中、動いていたというのは評価できるのではないかな?と思います。
そして転売を防ぐ効果や布マスクで良いということを周知させたという効果は、マスクの普及率だけでは測れないでしょう。
とはいえ、そろそろコロナウイルスも落ち着いてほしいものです。
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